2015年から2023年まで同志社大学大学院・ビジネス研究科 での講義を行っておりました。
北浜M&A通信は、その内容を、読みやすいコラム形式にしたものです。
<概要>
M&Aについて俯瞰したうえで,科目名のとおり,M&Aを実践するための「ノウハウ」と「ヒント」を得ていただきます。書籍を読めば理解できることの説明は最小限に留め,
①M&Aディールとその背景の読み取り
②M&A実務を通じて起こりうる事例とその対策の学習
③多彩なゲストからの情報の共有
等に重点を置きます。
それらを通じて,受講者には,M&Aディールに向き合う立場を疑似体験していただいたうえで,積極的なアウトプットを行っていただきます。
<到達目標>
企業内M&A担当者として,あるいは,M&Aディールのコーディネーターとして求められる基礎知識や思考法が身についている状態を,
受講者には目標としていただきます。
<授業計画>
1.オリエンテーション
M&A概論
本講義の目的・進め方の確認を行います。
期末レポートのテーマを発表します。
事例研究を通じての「各種提携手法」や「M&A戦略とその目的」等の説明を通じて,受講者のレベル感を揃えます。
2. M&A概論
実施回1の内容を継続します。
また,高度成長期以降のM&Aの流れを概観し,それが誰によってどう作られてきたのか,今後どうなっていくのかを考えます。
3. プロセススタディ1(オリジネーション)
buyer・sellerがどのように創出されるか,それぞれの視点はどのようなものかを考えます。
また,プロセススタディ3までの3回にわたり,企業価値評価について考えます。
4. ゲストインタビュー1
クロスボーダーM&Aも含め,企業内でM&Aを企画実践する立場の方から話を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。
5. プロセススタディ2(マッチング)
buyerとsellerが相手方を如何に探索するか,コーディネーターがどういった役割を担うか等を考えます。
6. ゲストインタビュー2
実際にM&Aを遂行した元経営者から話を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。
7.プロセススタディ3(交渉段階)
交渉段階ステージの流れを概観し,buyer・sellerそれぞれの視点で,そこにおける注意点を考えます。
8. ゲストインタビュー3
実際にM&Aを遂行した元経営者から話を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます(2の方とは別の方となります)。
9.プロセススタディ4(デューデリジェンス等)
buyer・sellerそれぞれの視点で,デューデリジェンス及び結果への対処法,ドキュメンテーションにおける注意点等を考えます。
10. ゲストインタビュー4
デユーデリジェンスの経験豊富な公認会計士を招き,事例等を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。
11.プロセススタディ5(クロージング)
buyer・sellerそれぞれの視点で,クロージングに向けたプロセスにおける注意点を考えます。
12. ゲストインタビュー5
企業法務に精通した弁護士を招き,デユーデリジェンスからクロージングにかけての検討事例等を聞くことによって,
プロセススタディの内容をより深めます。
13.プロセススタディ6(PMI・事業再生とM&A)
まとめ1
M&Aの成功には不可欠であるといわれるポストマージャーインテグレーションについて考えます。また,事業再生におけるM&A手法の有用性や,注意すべきポイントについて考えます。
これまでのまとめや補足を行います。
14. ゲストインタビュー6
企業内でM&Aを企画実践する立場の方から,PMIも含めたM&A全体の事例等を聞くことによって,プロセススタディの内容をより深めます。
15.まとめ2
期末レポート希望者発表
これまでのまとめや補足を行います。
希望者による期末レポートの受講者全員へのプレゼンテーションを行います。
ゲストの人選は既に行い内諾を得ておりますが,ゲストの都合により内容・スケジュールが前後・変更する可能性があります。